ABBYYとBlue Prismを活用した貿易/通関業務の自動化導入事例紹介【イベントレポート】

今年の11月11日15時から1時間ほどウェビナー方式にて、『【AI-OCR/RPA活用webinar】貿易/通関業務自動化事例をデモつきでご紹介!』と題し、
日商エレクトロニクスが実際に携わった業務の自動化事例を紹介するセミナーが行われました。

自身の業務においてもAI-OCRが活用できるかもしれないと具体的にイメージをすることができたり、
自社での活用方法が他社と乖離している場合、改善につながるアイデアが得られると思いました。

またそれ以外にも
・OCRの認識精度がなかなか上がらない、OCR結果の確認に時間がかかってしまう。
・帳票をOCRしただけのデータ形式では実業務にそのまま活用できない。

等の課題を抱えている方にもおすすめされていました。

参加できなかった方のために内容を一部ピックアップして紹介させていただきます。
また参加された方も振り返りに活用いただければと思います。

イベント情報

アジェンダ

貿易・通関業務におけるデジタル化の現状
貿易・通関業務における自動化の取組み事例
双日グループの取組み(デモあり)
 商社Aの取組み​
 その他各社事例​
 総括・当社の取組み​
QA Time

登壇者情報

DX第二事業本部​デジタルレイバー推進部二課​
千葉 矢貫
中村 好夫​

登場する製品概要

ABBYY FlexiCapture

国内外でOCRトップベンダーとしてのポジションを確立、紙や画像の文書をビジネスですぐに使えるデータに正確かつ高精度に変換する強力なOCR機能を備えた、ABBYY(アビー)社のデータキャプチャソフトウェアです。ただOCRを行うだけでなく、イメージの取込から、イメージ補正、自動帳票識別、OCR結果を確認・修正するための検証画面、エクスポートまでの一連の機能を高度に備えており、紙や画像の文書からデータ抽出し、ビジネスプロセスに投入するまでの時間を飛躍的に短縮します。

Blue Prism

多くのRPAツールとは違い、大手企業の求められるセキュリティコンプライアンス対応、スケーラビリティ、そして効率の良いロボット開発の環境が一つになった、本格的なエンタープライズRPAプラットフォームです。

IT部門によるガバナンスとセキュリティ方針に基づいて構築し、事業部門が活用するデジタルワークフォースです。このことにより、さまざまなスキルを備え、疲れ知らずの自立したソフトウエアロボットが、ミスなく、ルールベースの作業をこなし、従業員はより価値ある業務に集中できるようになります。

イベントの内容

こんな事にお困りでは?

貿易通関業務は関係者が非常に多く、そのやり取りの多くが紙やPDFを用いて行われていることが主です。データの改ざん恐れもあるので取引先とのやり取りを生のデータで行うことはほとんど不可能。やり取りをしているPDFでもらった情報はそのままでは社内で使い勝手が悪いために複数システムへの転記が発生するのが常で、その転記先も様々。

さらに技術的にもハードルがあります。取引先ごとにやり取りするPDFのレイアウトは千差万別で領域キャプチャなどのOCRでは対応ができない。またレイアウトだけでなく内容もB/Lのディスクリプションなどの自由記述形式が多く、転記先システムによってはコード変換も必要になります。もちろん機械任せにできないものの誤りチェック作業も手間。

ABBYY FlexiCaptureが選ばれる理由

上記のような貿易通関業務だけでない「紙・PDFの転記作業が多い業務」において何故ABBYY FlexiCaptureが選ばれるのでしょう。

上図は当社調べによる他製品と比較した際のABBYY FlexiCaptureの優位性です。
従来型OCR製品と他社のAI-OCR製品、そしてABBYY FlexiCaptureを比較したところ「設定ツールの操作性」に難があるものの、それ以外で見劣りする部分はなかったということがわかります。
セミナー内ではこれらの比較についてもう一歩踏み込んだ内容で細かく比較されていました。

そして、日商エレクトロニクス株式会社がABBYY FlexiCaptureを推す最も大きな理由は、
「OCRのその先を見据えた時、ABBYY FlexiCaptureが圧倒的な機能的優位性を備えているから」です。
この点については事例を踏まえて実際に自動化したフローを元に詳しく解説がされました。

自動化導入事例

初めに紹介された業務はS/I(Shipping Instruction),INVOICE,P/L(Packing List)からNACCSのACL,ECR/EDC業務に必要な項目をAI-OCRで読取り、RPAでNACCSへ転記処理を行うといったOCR+RPAの組み合わせによるシステム転記作業の自動化でした。

精度が懸念事項だったのですが、案件指導前にサンプルを用い削減効果が期待できる精度が出るものを確認。
ACL、ECR/EDR業務においては3帳票がベースであり、削減効果に期待できるとなったため導入されました。

デモ

デモでは実際にABBYY FlexiCaptureの挙動を見ながらどのようなアウトプットがされるのか、設定されたものやミスした項目の確認方法などを説明していただきました。ABBYY FrexiCaptureが読み取ったはいいが精度に自信がない項目が赤く表示される機能など人間の目で確認する誤りチェックの手間を省いてくれる機能が多くありました。

また、自動化導入した際のRPAとの組み合わせした際の動画を中村さんの説明を交えながら紹介していただきました。
人間の手がほとんど介在することがなくシステムへの転記を行っていくのでとてもスピーディーでした。もちろん設定次第ではどんどん次に行かずに人間のチェックポイントを設定することも可能との説明もありました。

製品はどこからでも買えるが、ノウハウは?

日商エレクトロニクスは様々な会社への導入を元にした確かなノウハウがあります。
そしてそれは製品を巧みに操る「技術力」だけではなく技術の限界を超える工夫、ユーザーへの啓蒙などを通して導入するまでではなく導入してからの運用体制についてまでを包括してサポートする一気通貫のサービスを持っています。

導入の検討段階から運用、改善まで日商エレクトロニクスにお任せください。
特に導入につまづくと説得力がなくなってしまうので最初が肝心ですのでお気軽にご相談ください。

参加者の声

「検討中のところでちょうど気になっていた話が聞けてよかった。」

「今までの取り組みから学んだこと気づきの説明は、特に参考になりました。」

「OCRのデモが分かりやすく、よかった。」

「業務特化で設定テンプレートを準備しているのは助かる。詳細を聞かせて欲しい」

「精度にこだわらなくても効率化するノウハウが色々知れてよかった。」

「ABBYYは高い印象があったが、コストメリットがあることがわかってよかった。」

参加者の方からは上記のようなコメントをいただいております。
検討に役立てていただいたり、弊社取り組みの説明が参考になったようで幸いです。

具体的な設定方法はお客様によって多岐に渡るので、1時間のウェビナーでは語れませんでした。
有償にはなりますが弊社のサービスであるデジタルレイバーアカデミーのABBYY FlexiCapture トレーニングをご利用いただければと思います。

他にも様々なご意見ご質問をいただき、参加者の皆様にとって有意義なものになったのではないかと思います。

まとめ

さて、自身の業務にAI-OCR活用のイメージをすることができましたでしょうか?
導入済みのお客様には改善につながるアイデアが得られていれば幸いです。

今回紹介した製品ABBYY FlexiCaptureでは、「帳票をOCRしただけのデータ形式では実業務にそのまま活用できない」という課題についても製品機能の活用によって解決の糸口が見えたかと思います。

今回紹介した製品特徴はあくまで一部分ですので、もしかしたら他の機能を使うことでお客様のお求めになる要望を叶えることができるかもしれません。
お力になれるかもしれませんので是非一度お問い合わせください。

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