実体験から語るRPAのツール選定と運用の極意【イベントレポート】

2020年11月27日、RPAのマーケットリーダーであるBlue Prism社エバンジェリストの市川様にお越しいただき、西日本の企業様限定で「実体験から語るRPAのツール選定と運用の極意」と題したウェビナーを開催しました。

このセミナーは、
・デスクトップ自動化RPAが勝手に増えたりして、運用管理が大変。
・RPAを導入したいのだが、どんなRPAのツールを選べば良いのかわからない。
・SAP等の基幹システムを対象とした自動化を検討しているがなかなかいいのが見つからない。

等の課題を抱えている方にお勧めの内容でした。

当日視聴できなかった方のために内容を一部ピックアップしてご紹介します。
またご参加いただいた方も、振り返りに活用いただければと思います。

イベント情報

アジェンダ

・日商エレクトロニクスが社内のRPA利用から学んだ自動化のポイント

・事例から学ぶ Blue Prism による基幹業務の自動化

・QA Time

登壇者情報

日商エレクトロニクス株式会社
DX第二事業本部 デジタルレイバー推進部

西澤 智司

Blue Prism株式会社 エバンジェリスト

市川 義規 様

登場する製品概要

Blue Prism

Blue Prism はデジタル ワークフォース運用システムとしてデジタル戦略を安全かつ迅速に展開するプラットフォームを提供します。

生産性向上、サービス品質と顧客満足度の向上、そして従業員の満足度を高めるための働き方改革とデジタル経営革新 - Blue Prism はこれらの取り組みを支援する RPA プラットフォームです。
RPA がすべて等しいわけではありません。セキュリティ、内部統制の要件を満たし、柔軟に拡張できるのが Blue Prism です。

Blue Prism社の製品概要より引用

イベントの内容

日商エレクトロニクスが社内のRPA利用から学んだ自動化のポイント

はじめに日商エレクトロニクスがRPAを導入した経緯をご紹介します。

RPA導入のきっかけ

①働き方改革の推進。(労働負荷の軽減と、ルーティンワークによるモチベーションの低下防止)

②仕事の精度を向上。(人のオペレーションミスの削減)

③RPA化の過程で業務の標準化。

上記のきっかけを元に、まずは社内の特定業務機関へトライアル導入し、PoC(導入検証)を行いました。
この時に採用したのはデスクトップ型RPAでした。

PoCにおいては、業務部からのヒアリングや製品教育などを中央のデジタルレイバーセンターで行い、実際にロボットを作成するのは現場の業務担当者が行いました。
なお、ロボットを作成する前に業務の洗い出しと削減効果を割り出し、もっとも効果が上がるものに対してロボットでの自動化を進めていくことが重要です。

下図の左部は当時のRPA導入に対するポジティブな評価で、右部は浮かび上がった懸念事項でした。

懸念事項の多くは、サーバー型RPAのBlue Prismを採用することで
・ロボットの挙動がログで残るようになる
・共通パーツの利用により製作難易度の低減が可能
という特性により回避することができ、その他はロボット開発の基準となるルールの見直しを行うことで解決しました。

またDigital Labor Stationという管理システムを開発し利用することで、「いつどのロボットがエラーを起こしたか?それは解決したか?」を見える化し、製作時の経緯や情報を一元管理できるようになったことで「ロボットのブラックボックス化」を避けることも可能となりました。

事例から学ぶ Blue Prism による基幹業務の自動化

商流や基幹業務の歴史から、RPAとの関わりについて市川様よりご説明いただきました。

1980年代
顧客から注文を受けた担当営業は受注確定後に伝票処理をシステムを使い行うことが主流であった。
受注完了前までは見積書や提案書などほぼ紙でのやりとりを行っていた。

1990年代
CRM(顧客関係管理)ツールが登場したり、Excelのマクロなどによる、いわゆるEUC(エンドユーザーコンピューティング)が行われたり、変化の激しい現場業務をユーザーが自動化することが始まった。伝票業務に関しては大きな変化はなく、基幹システムにパッケージを入れる程度の変化にとどまった。

2000年代
システムの作成が簡単になり、納期を管理するシステムや見積もり作成のシステムなど、様々なシステムが乱立。
使いこなしていくのが大変な受注前までの業務システムとは異なり、基幹システムはほぼ不変のまま。

2010年代
SFAなどが登場し、様々なサービスやアプリなどのシステムがどんどん細分化してきた。
クラウド化によって細かな業務もシステム化が可能になり始める。

2020年代以降
データが散らばり人に依存しているため、様々なツールを統合することが難しい。しかしツールの激しい変化は止められない。
商談よりずっと前の購買活動からデータを蓄積していって最終的に新しいビジネスを作り出すようなDXを実現するためには、様々なツールを激しい変化に追従しながら取りまとめられるようなシステムが必要であると考えられる。
それを実現する製品がRPAである。

※本記事では市川様のご説明の中でも一般的な部分をかいつまんでご紹介しています。

デジタルレイバーを用いた基幹システム自動化の取り組み

日商エレクトロニクスはデジタルレイバー for GRANDITを提供しています。
詳しくはこちらのページにてご確認ください。

Blue Prism社はBlue Prism®︎ Accelerators for use with SAP®︎ ERPを提供しています。
事前定義されたSAPの自動化部品群で、ベータプログラムでは開発工数を50%〜90%低減しました。
詳しくはこちらのページにてご確認ください。

参加者の声

弊社とBlue Prism社の取り組みもご参考いただき、RPA導入検討や拡大のための情報収集にお役立ていただけたようで幸いです。

「細かいところから自動化を進めているが、今回のウェビナーで将来の拡張性にも期待が持てた。」

「導入に苦労するポイントはどこも同じなのだと共感を覚えました。」

「納得感のある内容で、社内で説明する時には説得材料になると思いました。」

「今回のウェビナーはSAPにフォーカスされてましたが、他のシステムでも機能するのか気になりました。」

− 参加者アンケートより

まとめ

今回は「個人業務の自動化から重要基幹業務の自動化への変化、それにあわせたツール選定」というテーマでのセミナーをお送りしました。

皆様のRPA活用、導入検討にお役立ていただけましたでしょうか?
導入済みのお客様にも、拡大につながるアイデアが得られていれば幸いです。

製品はどこからでも買えるが、ノウハウは?

日商エレクトロニクスには自社および様々な企業へのデジタルレイバー導入を元にした確かなノウハウがあります。その中でSAPを含む様々なシステムの自動化もサポートしてきました。
製品開発技術のご提供だけではなく、自社内で試行錯誤したノウハウのご提供やユーザーへの啓蒙などの支援活動を含め、導入後しっかりと活用に繋がる運用体制作りまで包括してサポートする【一気通貫】のサービスをご用意しています。

ツール選定、業務選定、運用拡大のご相談など、まずは日商エレクトロニクスまでお問い合わせください。

関連情報

この記事をシェアする

前の記事

日商エレクトロニクス標準BPアセットの使い方(1) – 概要編

次の記事

ABBYYとBlue Prismを活用した貿易/通関業務の自動化導入事例紹介【イベントレポ…